私がPSVR体験会で使われているヘッドホンをおすすめしない理由 (SONY MDR-ZX660など)

PlayStation VR をより高い臨場感で楽しむために、おすすめのヘッドホンについてメディアやブログでの考察が各所で取り上げられています。

その中で気になるのが、PlayStation VR 体験会で使われていることを理由に、そのヘッドホンを勧めている内容。

PSVR体験会で使われているヘッドホンを買っておけば間違いない!

なぜなら体験会で使われているから!

本当でしょうか?

確かにそれらのヘッドホンであれば PlayStation VR と組み合わせて最低限の使用ができることについては間違いないのですが、本当にユーザーのことを思ってお勧めしているのでしょうか。

私はオーディオに詳しいわけではありませんが、体験会や自宅それぞれで PlayStation VR とヘッドホンを組み合わせて使ってみた経験の中で、体験会で使われるヘッドホンを PlayStation VR のために買ってはいけないと思いました。

体験会で使っているヘッドホンを勧めるブログ記事などを鵜呑みにすると、ちょっと後悔するかもしれません。

今回は PlayStation VR と組み合わせて使う最適なヘッドホンを選ぶ際の注意点についてまとめていきたいと思います。

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PlayStation VR の体験会で使われているヘッドホンは本当におすすめなのか?

ヘッドホンの話題になると PlayStation VR の体験会やイベントで使われているヘッドホンの購入を勧めているメディアやブログがありますが、本当にそうでしょうか?

代表的なものはソニーの MDR-ZX660 がそうですが。そもそも体験会やイベントでこのヘッドホンが使われている理由は何なのでしょうか。

そもそも自宅の室内と外のイベント会場では音響の環境がまったく違います

PlayStation VR の体験会でこれらのヘッドホンが使われているのには、自宅で PlayStation VR を楽しむためとは全く関係がない別の理由があります

オペレーションが容易

体験会では不特定多数の人がそのヘッドホンを使いまわしします。

耳の中に入れるインイヤー型のイヤホンでは使いまわしが衛生的ではないため、そもそもイヤホンは使用しません。

また、構造が複雑なヘッドバンドやアジャスタ (調整部品) を持つヘッドホンでは、体験会のコンパニオンさんが扱う際のオペレーションが難しいため利用されません。

その結果として、体験会では除菌シートなどで掃除しやすく、汚れが付きにくく、かつ形状がシンプルで装着しやすいヘッドホンが多く使われます。

周りに騒音がある

体験会やイベントは周囲に騒音があります。音漏れしたり、外部の音が入ってくるヘッドホンでは体験に集中することができません。

その結果として、体験会やイベントでは周囲の音をシャットアウトする「密閉型」と呼ばれる形式のヘッドホンが多く使われます。これはあくまで周囲の音を抑制することが最優先で、本来の立体音響の没入感とは別問題です。

ちなみに、没入感を高めるためになぜか「密閉型」のヘッドホンをお勧めしているメディア記事などがありますが、「密閉型」か「開放型」は VR の没入感の優越を決める要素ではありませんので鵜呑みにしないようご注意ください。

短時間しかヘッドホンを装着しない

体験会やイベントでの体験時間は 5 分から 15 分程度の短い時間です。これくらいの短時間ではどんなヘッドホンを装着しても耳の痛みや疲れなどを感じることはほとんどありません。

その結果として、体験会やイベントでは前述のオペレーションや調達コストの問題なども含め、あまり長時間の利用などを前提としない「オンイヤー型」と呼ばれる形式の小型のヘッドホンが多く使われます。

体験会で使われるソニーの MDR-ZX660 をお勧めする人たちは。。。

ソニーの MDR-ZX660 は上記の「シンプルなデザイン」で「密閉型」で「オンイヤー型」で「小型」のヘッドホンの代表格となっており、例えるなら、PlayStation VR の体験会に最適なヘッドホンだと言えます。

私も複数回 PlayStation VR を体験できるイベントに参加しましたが、使われていたヘッドホンはこの MDR-ZX660 やノイズキャンセリング機能付きのオンイヤー型のものでした、いずれも周囲の騒音に配慮されていると思われ、自宅の室内などの静かな環境で長時間快適に音楽鑑賞するために必要な機能ではありません。

このヘッドホンが本当にみなさんが自宅で PlayStation VR を楽しむために最適な製品でしょうか。

体験会でこのヘッドホンが使われている理由と、自宅での利用におすすめする理由は全くの別物。体験会で使われていることだけを理由にこれらのヘッドホンをお勧めされていたら、あまりあてにしないほうが良いと思います。

決してソニーの MDR-ZX660 が悪い製品というわけではありません、ただ、このヘッドホンはどちらかというと携帯性が高く通勤通学などの外での使用に配慮されたヘッドホンです。小型で扱いやすいものの、長時間の利用は耳を痛めてしまうこともあり、ゆっくりと音楽鑑賞をしたり今回のような自宅の室内で PlayStation VR を臨場感を上げて楽しむためには、 MDR-ZX660 は必ずしも最適ではありません。

過去に自宅用に小型のヘッドホンを買ってみたけどしばらく使ったら耳が痛くなって結局使わずにしまい込んでしまった、とか、密閉型の安価なヘッドホンを買ってみたらケーブルの擦れる音がうるさくて結局音楽に集中できず使い物にならなかった、という経験をされた方も多いのではないでしょうか。ヘッドホンは用途によって選び方が異なります。

上記の理由により、私は「PlayStation VRを自宅で快適に楽しむために」使いたいヘッドホンとして、これらのヘッドホンを第一にお勧めすることは絶対にありません。

ただし、すべての用途でヘッドホンを買い替えるわけにはいかないので

とはいえ、用途が違うからと言っていくつもヘッドホンを買うわけにはいきません。

「通学用」と「VR用」と「自宅の音楽鑑賞用」など、わざわざ使い分けすることも難しいでしょう。値段だってピンキリです。

なので、結局ヘッドホン選びはいくつかの用途を踏まえて、それぞれでそれなりに使えるもの(買えるもの) に絞り込んで買う、という選択が必要になってきます。

ソニー自身が MDR-ZX660 の PlayStation VR での利用をオフィシャルブログなどで勧めています。

それは、正しいと思います。

何を決め手にその製品を選んでいただくのかによって、お勧めする理由が変わります。

多くのユーザーにとって、PlayStation VR でのヘッドホン利用はあくまでいくつかの用途のうちのひとつ。この MDR-ZX660 は携帯性も高く広い用途で活用できるヘッドホンで、日々の音楽ライフをバランスよく楽しむために、初めて所有するヘッドホンとしても最適なコストパフォーマンスを持った良い製品です。

マニアックでもなく、通勤通学にも自宅でもそれなりに使うことができ、幅広い用途やユーザーにマッチするこの商品コンセプトであれば、売り手であるソニー自身がこの商品をお勧めとして提案することはごく自然です。

ソニーにはその理由があります。

ただ「PlayStation VR の体験会で使われているから」という理由とは全く別の話なのです。

結局、どんなヘッドホンが PlayStaton VR におすすめなのか

ただ、せっかくヘッドホンを選ぶなら、PlayStation VRのために「こだわって」選ぶのであれば、本当にPlayStation VR と一緒に好きになれるヘッドホンを選んでいただきたいと思います。

そのヘッドホン選びについてですが、長くなってしまったので今回のお話はここまで。

PlayStation VR のヘッドホン選びのポイントについては下記に続きます。

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